禅文『中阿含』のカトマンドゥ断簡
…ィ(Sylvain Lévi)は、その3年後、カトマンドゥのドルバル・ライブラリー(Durbar Library)で見出した、後期グプタ文字で書写された貝葉写真本の断簡1葉を漢訳『中阿含』第133経(ウパーリ経 Upāli-sūtra)に比定して出版した。その後、ネパールの国立公文書館(National Archives)では、レヴィの出版した『ウパーリ経』の1葉を未比定の貝葉断簡と一緒にされて保存している…
1922年のネパール旅行から帰ったシルヴァン・レヴィは、カトマンドゥのドルバル・ライブラリーで後期グプタ文字で書写された貝葉写真本の断簡を発見し、これを漢訳『中阿含』第133経に比定して出版した。その後、ネパールの国立公文書館では、レヴィの出版した断簡と同じ書体・サイズの新しい梵文『中阿含』の断簡が見つかった。これらは第135経と第141経に対応しており、仏教文献研究における重要な発見となった。